やっぱり横浜優勝か。

  チャンピオンシップの第2戦埼玉スタジアムで行われた、やっぱりというか、横浜は狡猾な有閑マダム(古い表現)だ。
 浦和は逞しい肉体を持った青年、だが大人の世界を知り尽くしたマダムを前に、もて遊ばれてしまったという感じの試合だった。
 メンバーを比べれば浦和に軍配を揚げずにはおれない、メンバー個々は個性的で、自我が強いと思わせる浦和だが、チームの性格は生真面目な肉体派という印象、だからオフェンスは正攻法の直球勝負。
 それに比べ横浜は個々のメンバーの能力は落ちるけど、チームとしては、勝負の駆け引きを知り尽くした有閑マダム、だから肉体の衰えは、先を読む読みと危険を察知する嗅覚でカバーし、浦和の強引な攻めを空回りさせていた。
 後半に入って、その傾向は顕著になり、浦和はエメルソン一筋、だからボールは足下にしか入らない、横浜は常に2人、3人でエメルソンを囲い込み前を向かせない、ロングボールはデイフェンスの網に次々と引っかかり、跳ね返されていた。
 横浜の選手個々のデイシプリンの高さはさすが、浦和のイライラは高まり、このまま行けば勝負は決したかなと思わせた後半19分過ぎ浦和は田中を投入し、直後の29分、エメルソンと田中のパス交換からエメルソンが抜け出した、これを中西が倒して一発退場、そしてサントスのFKで一点先取、浦和断然有利、これはひょっとするとと思わせる。
 しかし、浦和はこの、勝利の流れを自分のものにできない、勝負時を逸した浦和は…………。
 横浜は後半の退場劇もたいした同様も見せず冷静な対応、焦る男の心をもて遊ぶ。
これってきっと、監督の性格が反映しているんだと思う、横浜岡田さん、冷静にゲームプランを練ってプラン通りにゲームをコントロール(一人退場のハプニングはあったが)、対する浦和ブッフバルト氏はきっと厳格なドイツ人、シナを作るマダムの扱いに窮して墓穴を掘る。
 残念浦和、おめでとう横浜!