「分析の結果は」……

  出席者:クライアントご夫婦、メーカー、キッチン取り付け業者、給排水設備業者(浄化槽設置した)、僕の6名。
 メーカーの彼「いろいろとご迷惑をおかけしています、私たちとしては製品には絶対の自信がございましたから、少し強い表現になってしまいました、決して責任を回避するモノではありません」……………。
 少しの沈黙の後、「分析の結果は」と僕。
 「分析した結果、錆びの中から塩素(CL)が検出されました」と分析結果の考報告書を提示して説明する。
 ………………
 塩素が原因という結果に対しては、クライアントはホントかなと少し不振顔、僕はこれまでの聞き取り結果から可能性大だなと感じた、給排水設備業者も少し不満げではあるが、それ以外考えられないので、そうかもしれないという感じている様子。
 原因がほぼ特定されたが、メーカーに確認しておかなければならないことがある。
「原因が塩素だからといって、あとは知りませんとは言わないでしょうね」と僕、「もちろんそう言うことはありませんし、トラップの封水がされていれば、このようなことは絶対ありません」という発言を受けて、クライアントにも安堵の色が見てとれた。
 2年間モニターの件、部品交換の件を確認して、やっと次のステップに踏み出すことができた。
 
 キッチン取り付け業者、給排水設備業者ともこんなケースは初めてと口々にいう、僕も初めて、スケジュールを追ってみると、浄化槽とキッチンや浴室の排水管を接続したのが10月19日、錆を発見したのが29日だから、たった10日で浴室に至ってはステンレスのフレキ管に穴があくほどだった。 
 しかし、業者の彼らが言うには、接続後もっと長く放置しているケースもよくあるという、その時でも今回のようなケースはなかったという。
 これまでは接続後、全てたまたま(しなければならないという意識もなく)トラップの封水をしていたか、養生による密閉度が低かったのか、他に原因があるのか、錆び発生のメカニズムは不明と言わざるを得ないのが残念。
 メーカーには、いつかまた同じようなことが発生しないように、条件が整えば錆び発生の可能性を知らせるべきだと申し込んだ。

 最後は、クライアントも納得した様子、メーカーの彼の冒頭の発言も、好意的に受け取ってくれた。
来年1月のキッチンと浴室の点検まで何もありませんように……。