passarella2006-09-13

さて、待った生コンスが到着し、コンクリート打設開始、勢いよくポンプ車から圧送された生コンが像の鼻のような筒先から基礎に送り込まれる。
 生コンは重力に引かれるように、自然と低いところへ低いところへと流れていく、が、まどろっこしいのか、Mさんがジョレンで生コンをかき出し基礎の全体に広げていく。
 一気呵成にと言うところで、筒先が”オー”と叫び声を上げた、何かといぶかしげに筒先を見やると、先まで勢いよく筒先から流れ出ていた生コンが、息も絶え絶えとなってしまった。
 筒先の叫びは、打ち始めてからまだ幾らも経っていないのに、もうすでに生コンが打ち止めに成ってしまった事に対する驚きのそれだったのだ。
 もちろん、べた基礎のスラブだけに取りはいい、がしかい、こんなには早いとはという感覚なのだ。
 その感覚は僕らも同じ、以降打ち終わるまで、調子出てきたと思ったら終わりの繰り返し、次のポンプ車まで20〜30分休憩の連続。
 市街地では考えも及ばないアクシデントの連続の基礎コンクリート打ちだった。
 設計者としてのコメント、常には配筋検査で、配筋の不備を指摘し、鉄筋やさんに修正してもらうのだが、今回は、不備見付けたら、自分で鉄筋を加工・修正するという一人2役を演じたわけで、なかなか楽しい経験だった。
 しかし、監理者として、厳しい目で配筋を見たかと問われれば、”うーん!”と言わざるをえないところが微妙な心境だ。