先人木を植え、後人その下で憩う。
中国の格言に”先人木を植え、後人その下で憩う”とうい教えがある。
”先人の遺産を活用する時に、感謝を持ち、同じ遺産を後世に残すことで、その返礼とする”と言う意味合いだ、この言葉に受けた恩を、恩というかたちで後世にバトンタッチする循環型の暮らしを見る。
今、先人が残してくれた木は、残念ながら資産として活用するには、あまりにも生産性が低く活用が出来ない、先人が残してくれた遺産を現在の我々は、遺産として後世にバトンタッチ出来ない状況だ、バトンタッチ出来ないばかりか負の遺産として付けを残しかねない。
一般には森は水源涵養(洪水緩和、保水、水質浄化)、土壌保全、生物多様性の保全、地球温暖化保全などの多面的機能を有すると言われているが、林業経済や木材産業が健全でないと、先の多面的機能は半減してしまう。
時ノ寿の森では、林業経済が健全に機能するシステムを構築できないかと模索している、やはり第一の柱は用材として活用するのが理にかなっている。
「蘇れいのちの森・時ノ寿」プロジェクトは、”先人木を植え、後人その下で憩う”の教えを実践したかたちでの住まいの提案だ。
”海と繋がる家づくり・木組の家”と命名したプロジェクトを立ち上げた。
そのコンセプトは
1)資源循環型の家づくり
2)耐久性と長寿命を可能にする丈夫な木組みの架構体の家づくり。
3)大地に還る土、竹、無垢の木、炭などの自然素材の特性を活かした家づくり。
4)住まい手(施主)、設計者、作り手(職人)、山の4者協働の家づくり。
5)美しい森林の再生、里山の復興、伝統技術の継承につなげる家づくり。
森の木も職人の知恵や技能も、先人の恩をまた恩で後世にバトンタッチする考えを実践する。
時ノ寿植樹祭3月14日(日)