資源循環

passarella2010-02-26

 
 素戔嗚尊に退治された八岐大蛇は、ほおずきのような紅い目をもち、1つの胴体に頭と尾がそれぞれ8つずつついている。その身体には、苔や桧、杉などが生い茂っていた”と八岐大蛇伝説にあるが、この八岐大蛇の背中に桧や杉が生えていたいう記述は、当時すでに植林が行われていたと推測されると言うことらしい。

 日本では第二次世界大戦中と戦後の混乱期の一時期を除き、森林保護と再植林政策が講じられてきた、江戸時代には「枝一本指一本、木一本首一つ」の格言があるほど厳しかったとも言われている。
 日本の特徴的な風景である里山も、乱伐を防ぐ様々な措置が講じられながら、森の持続的な活動を前提とした、循環型社会が存在していた。



 本来循環型社会とは”持続的な資源生産が基本的な条件である、現在そのような資源の生産は木材を始めとする生物資源において外にない。…中略…文字どうり循環は持続的な資源再生産があて初めて成り立つ。”と有馬考礼宮崎県木材利用技術サンター所長は言う、 例えば、私たちの食料も生産可能な生物資源に頼っている、

 地球温暖化への危機感は、住宅の分野でも、スクラップ&ビルドの量を美徳とする社会から、長寿命で丈夫なストック型の住まいの方向に変化させている、まさに循環型社会を構築するチャンスの到来かもしれない。

 住宅は目指すべき循環型社会の根っこである資源再生産の現場が細々ながら経済活動をしている、先細っている「資源を自らつくる出す」しそれを利用する活動の原点はやはり地産地消だと思う。まさに”Thining giobally Act locally ”だ。

 
 ”海と繋がる家づくり・木組の家”命名したプロジェクトを立ち上げた。
そのコンセプトは
 1)資源循環型の家づくり
 2)耐久性と長寿命を可能にする丈夫な木組みの架構体の家づくり。
 3)大地に還る土、竹、無垢の木、炭などの自然素材の特性を活かした家づくり。
 4)住まい手(施主)、設計者、作り手(職人)、山の4者協働の家づくり。
 5)美しい森林の再生、里山の復興、伝統技術の継承につなげる家づくり。