叩いて計測・ヤング係数

passarella2010-03-31


 材料には”強さ”、”かたさ”、”粘り”という三つの性能があり、このうち”かたさ”に関係する性能としてヤング係数という指標があます、ヤング係数は材料に荷重・力が作用したときの材料の変形のしやすさを示し数値。
出典ヤマベの木構造山辺豊彦 エクスナレッジ


 例えば、木造では、骨組みを構成するのが木材ですが、この建物が外部から力(地震など)を受けた時、建物の骨組みを構成する木材はそのヤング係数に応じて変形し、そして、それは建物全体に波及し、変形だけでなく建物の強度にも影響を与えることになります。

 
 木材は樹種により、あるいは同じ樹種でも、ヤング係数にバラツキがあるやっかいな性質を持っている、大工・棟梁はこの特性を熟知し、自在に扱ってきた、自在に扱えて一人前の大工だった。
 かつて大工は、見て・触って・たたいて・なめて・曳いてその材の性質を掴んだが、現代では機械が担うようになった。
 
 昨日、H邸の木材の材料検収に工場まで行って来た、目的は材料の形状、寸法と含水率、ヤング係数の計測と検査、確認に立ち会うこと。
  


 ヤング係数の測定方法は大きく2つに分けられるが、ハンデーな測定器により測定は縦(たわみ)振動法とい測定法で計測する、これは、材料の一方の小口にハンマーなどで打撃を与えた時の固有振動数を測定して、材の寸法と密度からヤング係数を導き出す方法。

 密度が高いほど、振動数が少ないほどヤング係数は高く、変形しにくい材料になる。
しかし立木や含水率の高い材は、実際のヤング係数よりは高く出るとことも頭に入れておかなければならない、含水率と強度の関係は次回に