建前 1

passarella2010-04-16


 今年は雨日が例年の2倍だそうだ、現場も雨で都度ストップしてしまい工程の調整に苦労している。
 H邸の建前は、スカッとした好天にに恵まれた上、(有)K建築のチームワークも良好で、屋根の野地まで施工できた。


 
  僕が設計する住宅は、外周部の柱は4寸の柱(間柱もおなじく4寸)を1間ピッチで建てる、建物の胴回りを固める胴差しは基本的4寸で極力継ぎ手はつくらない、理由は増改築やリフォームの際、4寸だと、ライフサイクルに対応できる梁の大きさだということと、プレカットの場合の継ぎ手は腰掛け鎌継ぎだが、4寸だと腰を入れることが可能で、継手の捻り抵抗が格段に強くなること、柱間が大きくなると基礎梁にかかる応力が増大するなどの3点。




 小屋は基本的に登梁を採用する、プロポーションやデイテールの面から階高は抑えめにするこちとが多い(今回エコポイントなど省エネギーの観点では見れば、屋根断熱を採用すると、計算上階高が低い方が有利)、だから、天井が低くなりがちになるが、登梁は天井に変化をつけられることが可能だし、屋根断熱にも有利、何より深い軒を可能にする。

耐力壁は貫に合板あるいは土壁で設計するのが基本(今回はエコポイントの関係で断念)、倍率は1階が耐力壁倍率2.5を上限としている、これでもコーナーにこの耐力壁を設計すると、どうしても出隅でホールダウンが必要になり、柱に過大なひき抜き力が作用してしまう。
 コーナーは2倍程度の耐力壁が理想だ。


 屋根通気も大切、しっかり通気層として機能するなデイテールを考えることも設計の基本だ。(ただし屋根通気は熱の放出を遅らせるとのデーターや、遮熱塗料と断熱材の併用の方が効果的との見解もあり、屋根通気の是非は今後の課題)