セールスプロモオーション

SG掛川FPのメンバーであるOさん、抜群の行動力で中越地震のボランテイアに参加し、帰静し直ちに報告会を開き、さらに、文芸社から出版の段取りまで取り付け現在主筆中。 そのOさんから”地震のメカニズムの記述について、内容に誤りがないかチェックしてほしいと”連絡があり、早速ゲラを拝借し読んでみた。
 内容については出版後、気に入ったら購入していただくとして、読んで気になることを一つ。
 建物の地震対策について、「一つは、建築の構造で命を守ることができます、今、流行の、免震構造や制震構造などの……中略……地震に強いまたは柔軟に対応できる建築構造が開発されています。」とあったが、なるほど、建物の構造を強くして地震に備えることはとても大事なことで、地震対策の第一歩である。
 しかし「今流行の、免震構造や制震構造などの……」の下りは、TVや雑誌などメデイアを通じてのメーカーのセールスプロモオーションが功を奏している結果だろう。

 ”今流行の免震構造、制震構造”は近年開発された、どちらも従来のように耐力壁が突っ張って地震動を受け止めるのではなく、免震は地震動を受け流し、制震は地震動を吸収して揺れをコントロール地震に備えようと言うもの。
 何が気になるかというと、例えば、今流行?の免震構造はプレート型の地震動、波長の大きな揺れには有効と言われているが、阪神淡路大震災に代表される直下型の縦揺れには疑問がつくこと。
 また、メンテナンス性は?何より10年後に現在の免震メーカーが免震装置そのものを製造していてサポート体制が整備されているかどうか不明だ、日本の企業のレーゾンテートル:収益≦社会的使命は疑問がつくなどだ。
 企業は、すべてを徹底的に利潤追求のために商品化し、徹底的なセールスプロモオーションで消費者への浸透を図ることを忘れてはいけない。
 セールスプロモオーションに踊らされない賢い消費者になるよう心がけることも大切だ。