素足で歩く
日本人は、家の中で、素足で歩くという、先進国中では、数少ない民族だ 、この素足で歩くという、本能といってもいい習性、あるいは文化といってもいいかもしれないが、これは、ポリネシア:南方系の影響と、日本の地理的要因にあるといわれている。
東アジア特有の高温多湿、温度と湿度の相関関係が大いに影響しているのは疑いの余地がないのではないか。
高温多湿の日本にあっては、非常に汗をかきやすい、だから、せめて足の裏の部分はできるだけ吸湿性のある材料に触れていたいという欲求があったからだろう。
梅雨時、表面をコーテイングしたフローリングと杉の無垢材、畳では、素足を通じて感じるここ心地よさに雲泥の違いがあることはすでに経験済みだ。
快適さを決める要因は、多くに体感だ、体感は「温度」「風」「湿度」「輻射熱」の4つが決める、だから心地よいという感覚はこの4つの要素をどうコントロールかが決めてとなる。
たとえば、暑さと寒さ温度が関係していることは誰でも理解できる、でもそれだけではない、熱が移動するスピードが大いに関係していることはあまり関心がない、熱の移動とは、我々人体に作用する空気や物体とのあいだで行われる熱のやりとりのことだ。
そしてそのスピードは湿度が大きく関係する、たとえば洗濯した衣服の乾燥は、湿度の高い時期より乾燥している時期の方が早いことは知っている。
高温多湿の日本だからこそ、吸放湿性の高い素材の心地良さを実感できることも事実だと思う。
素足で歩く時、それを実感できる。