passarella2008-10-27

古木にふれる…共生と再生の旅

 最近、地球温暖化を引き起こしていると言われているCO2を吸収する役割で、にわかに森林環境に注目が集まっている、しかし世間で叫ばれているCO2原因説は、まだ因果関係が解明されておらず、ICPP(地球温暖化に関する政府間パネル)の科学者達もどちらかというとCO2原因説に懐疑的だ、… 欧州が先導するCO2の排出権取引は、欧州の陰謀と言う人もいる。

 ”まあ”僕は、どちらにしても森林に関心が集まることは歓迎する立場だが、CO2の排出権取引をめぐり、市場原理経済の道具に使われても困る、そういう意味ではCO2の問題は諸刃の剣とも言えるので、地に足をつけた取り組みが必要だ。

 この週末、”古木のふれる…共生と再生の旅”と名をうち、北遠地域の古木と森林環境にふれて、自然の生命力を感じる旅を企画(建築事務所の団体に(社)建築士事務所協会という全国組織がある、今回の旅は、その静岡県西部支部の企画・主催で行われた)し同行した、
 
この旅は、米沢(みなざわ)諏訪神社http://web01.joetsu.ne.jp/~stein/minazawa-suwajinja-ichiigashi.htmlのイチイガシと春埜山大光寺春埜山大光寺の春埜杉を巡る旅を案内人に塚本こなみ氏を迎えて行った。
古来、森林や古木は畏敬の対象だった、特に日本では霊魂の宿る地で、古木は依代であり、神雛(ヒモロギ)は臨時の神の座と言われ、森や古木に特別の感情を抱いていたのではないかと思う。
 大光寺の神域で拝む春埜杉には、旅の同行者は誰でも、思わず手を合わせ、穢を清めずにはおられないほどの、感情を持ったのではないか、これもDNAのなせる技。
大光寺は、行基菩薩が建立したとパンフレットにあった、住職の話では、春埜杉はこの行基さん(668年〜749年)の手による植林だったそうだ、行基さんは貴族仏教だった時代に、庶民仏教を広めた開祖といわれている、さらに行基さんは東大寺大仏の建立で活躍し、東大寺勧進として、大いに活躍した人物でもあると聞く。

 大光寺は、いまでも神仏習合の時代のお寺の雰囲気が色濃く残っていて、この点でも興味深かった。