祇園信仰

passarella2009-05-01


 祇園信仰とは、仏教の聖地祇園精舎の守り神である牛頭天王に対する信仰と言われている、元々はインドの土着神で、釈迦と出会い仏教に帰依し、疫病を鎮める神になったと言い伝えられている。

 森の山名神社も今でこそ山名神社と呼ぶが、神社の縁起によると、別名牛頭天王社とある(明治初年の神仏分離に伴い現在の山名神社と改称されたようだ)、創建は706年で、主祭神素戔鳴尊

 牛頭天王素戔鳴尊の結びつきは、両神とも災厄をまき散らす悪心と見なされていたことが関係しているとも言われているが、13世紀には疫病を鎮める神として、そのありがたい霊験・神威から、各地で信仰が高まり、京都の八坂神社から各地の氏神神社などに勧請されたようだ。
 山名神社の本殿は流れ造りだが、その向拝の軒の先端部、下り棟の鬼瓦の前に、飾りの瓦が鎮座している、左は大黒様?右は亀と何かで、神をかたどった瓦なのだろうか。

 山名神社では、7月に山名神社天王祭が開催され、舞楽は国指定重要無形民俗文化財だ、掛川周辺だと、潮海寺(広厳城山潮海寺(真言宗))の八坂祇園祭が有名だが、潮海寺の本尊は薬師如来
 素戔鳴尊本地仏薬師如来と言われている、明治初年の神仏分離令以来、神社と寺の関係は希薄になったが、祭りなどを通して、9世紀以来の神仏習合の姿がかいま見える。