土壁・撫でもの その2

passarella2009-06-06


 4日に寝室の壁を仕上げた、土もの壁は、色土に砂とスサを混ぜて塗り上げるが、糊を使用するかしないかによって、3種類の分類が有ると言う。
 「水捏ね」、「糊差し」、「糊捏ね」の3種類だ、西方の家では「糊差し」仕上げとした、本来は「水捏ね」仕上げが一番上等とされているが、糊を入れた方が作業性が向上するようだ、工期的にも時間がゆったりととれ無いことも有って糊差し仕上げとした。






 ”材料7分、道具2分、腕1分”と彼は言う、たぶんに謙遜も含まれているだろうが、材料の選定や、下ごしらえはすこぶる重要で後の3分が優れていても、ここをおろそかにすると、土壁本来の表情や性能が達成できない、近代の文化の特徴である、品質にばらつきのない製品を効率よく生産するというテーゼがすべてではないが、不具合が有っては、いくら優れものでも嫌われる。

 土壁の魅力の一つは、表情が千差万別・変幻自在なこと、それは材料やその配合と「撫でる」「押さえる」「磨く」「荒らす」のコテ捌きにより違い、同じ材料を使用しても、全く違った表情を出すことができると言われている。

工程等の詳細はHPに譲るとして、西方の家・土壁のハイライトは大津磨き、来週の12日に仕上げます、興味のある方はどうぞ観戦ください。