デッサン

近代建築の巨匠、ル・コルビジュエは言う。
「毎日、私の生活の一部をデッサンにあてた、形態の秘密に辿りつこうとして、デッサンすること、絵を描くことを決してやめなかった。」「私の仕事の探求の鍵は、そこにしかない」



住宅は性能と伴に、空間の質感やプロポーションが暮らしに豊かさを与えると思う。

 フラクタルとはフランスの数学者ブノワ・マンデルブローが導入した幾何学の概念、一見複雑でとらえどころが無いように見える自然も、詳しく構造を見てみるとある規則性が支配している、例えば森林や樹木も、秩序ある規則性が存在している、自然は無限に秩序だっているというのだ。

 規則性をリズムに置き換えてみると、脈拍、呼吸、睡眠、歩く、走るなどどれも一定のリズムが支配している、こんな一定のリズムのもとで、僕らはストレスのない安定した精神状態を得ているのだろう、住まいという空間を構成する、質感やプロポーションも同じ、あるリズムが支配している。

 建築家は、ル・コルビジュエの言う「…形態の秘密に辿りつこうとして…」デッサンを通じて身体に、光と影の彩なす空間の表現力を覚え込ませようとするのだろう。

 建築家と言われるほどの才能や技能を有していないが、努力は惜しまない。