50年住宅ローン

”嘘だろう!”っと椅子から転げ落ちそうになった。
住宅金融支援機構(旧住宅金融金庫)が償還期間の上限を50年間とする”フラット50”の取扱いを開始したとのニュースに触れて。
取扱も長期優良住宅の認定を受けた住宅に限ってのことのようだが。

 

 2月に発表された09年度10〜12月期の実質GDP国内総生産)成長率は、前期比1.1%を示した、年率に当てはめると4.6%になるそうだ、この数字は成長率としては”高い伸び”に当たるが、我々の実感としては+出なく−と感じる人の方が多いのではないか。
 実際、1999年から2009年度の10年間の賃金の推移を見ると、2009年の実質賃金は1999年度比7%も減少している、今後もこの流れは続く可能性が高い。
もう、かつてのように右肩上がりの経済環境に浸ることはない、例えば雇用の関係では
さらなる雇用調整が進み賃金の実質的に切り下げや、契約社員で雇用の穴埋めをする労働人口全体の非正規化が進むと思われる。

 中小企業金融円滑化法」に基づき返済猶予の住宅ローンの申し込みは3798件(2009年12月)だそうだ、前月に比べ倍増したと言う、この時代に50年の長期ローンはないだろう。 



 10年一昔と言われるように、10年周期できっと人生も様変わりする、根拠はないが10年に5年を加えて、15年を目安にローンを組んでみる。
 利率は2.6%(フラット35で住宅ローンを組むとして、住宅金融支援機構よると、又返済期間が20年以下の場合の金利幅 2.340%〜3.340%で、そのうち取扱金融機関が提供する金利で最も多いのは2.590%とあった)、返済額を年収の25%で計算してみると、表のようになり、元金均等では初回の返済額が103,000円になる。

 ここから見えてくることは、新築の場合、住宅にかける予算の総額は16,000,000円(借入金13,000,000円+頭金や親からの贈与)ぐらいがローンによる破綻をおこさないラインだと言うことだ。




 しかし、これは、これまでのように、世代を興す・いわゆる核家族化の方向に行くことを前提としている、世代を興すから、世代をつなぐに頭を切り換えることが出来れば、又新しい地平が見えてくる。
 意識の切り替えは混乱を生じるが、住宅で死にたいと願っている人が多数のこの国では、目指す方向は、世代をつなぐ丈夫で長持ち長寿命な住宅だと思う。