木造スクール

 先週の金曜日に、磐田の定光寺で第2回木造スクール(第一回は松井郁夫設計事務所のの松井郁夫さんに木造の理念と架構についてお話を伺った)を開催した。


 講師は寺社建築の天峰建設社長の澤元さん、澤元さんは県内唯一の現代の名工に選ばれ、今数少ない本物の棟梁と言ってもいい存在。
 定光寺は鎌倉式の造りで、この時代が、技術的にも、様式的にも一番洗練された時代だそうだ、建築的には奈良時代以来400年ぶりに中国と接し新しい動きがあった時代でもある。
 重源が東大寺南大門を貫(ぬき)を使った構造で再建したのも鎌倉初期のことだ。


 講義は規矩術から始まり、のっけから計算問題を出され面食らったが、先人達の木造技術の核心部である作図法の規矩術に大工の神髄を見る思いがした、とは言っても近年の大工職人はこの規矩術を修得していない人が多いと澤元さんは嘆いていた。

 実物大の木組みの模型を持参していただいた、足固め廻りの士口模型、精緻な刻みに、スクール生一同感心しきり。