住宅の一次エネルギー消費量を計算してみた。

Forward to 1985 energy lifeの取り組みに習い、これから始まる住宅の一次エネルギー消費量の計算をしてみた。
 ベースの計算は住宅事業建築主の判断基準算定プログラムhttp://ees.ibec.or.jp/index.php を使い、自立循環型住宅の設計ガイドラインを組み合わせて算出した.

設計概要  3人家族、延べ床面積99.37m2 2階建て、暖房度日地域区分:?b パッシブ地域区分:は地域

住宅事業建築主の判断基準には昼光利用、日射熱利用、日射遮蔽は評価されないのでこの部分は自立循環型住宅の設計ガイドラインの評価を取り入れて算出した。(計算は省エネ・エコ住宅設計究極マニュアル:野池政宏参照)



 今度の住宅の温熱環境上の設計意図は、太陽の恵み(エネルギー)を十分に受ける静岡を意識し、これまでの経験を生かして、南面に三和土のある住まいとし、土壁など地元産の土を活用した計画だ。
 冷暖房は土の高い容積比熱性能を活用し、冷温輻射熱でコントロールする、エネルギー消費量をかなり削減できると踏んでいた。
 その結果が下図1)と2)だ、違いは給湯の熱源を1)は電気(エコキュート)、2)はガス(エコジョーズ太陽熱温水器)の組あわせで計算した。
図1
図2 

 結論からいうと、エネルギーの多様化の観点から見ても、2)のエコジョーズ太陽熱温水器の組あわせがベターだ。
 給湯をエコキュートでまかなう場合、一般的にはオール電荷を採用することが多いのだろうが、この場合、電気料金は抑えられるが、電力の使用量は多くなってしまう、安い分使用量も少ないと錯覚を起こさせる仕組みになっている。
 
 静岡県の3人家族の一次エネルギー消費量は98,742Mj、そのうちの電力の消費量は58,172kwhだ、Forward to 1985 energy lifeならいこの1/2を算出すると 一次エネルギー消費量は49,.371Mj 、 電力は29,086kwhとなる。

■熱源を電気にした場合(エコキュート
       一次エネルギー消費量     電力消費量
       54,400Mj>49,371Mj   48,700Kwh>29,086Kwh

■熱源をガスにした場合。(エコジョーズ太陽熱温水器
       一次エネルギー消費量     電力消費量
       49,440Mj>49,.371Mj   30,500Kwh>29,086Kwh
と、どちらのケースもオーバーしてしまうが、エコジョーズ太陽熱温水器ケースの方がより省エネだ。

 結論、パッシブデザインを効果的に取り入れることができれば、かなりの一次エネルギー消費の削減を期待できることが、事前シェミレーションで証明できる。