エネルギーの地産地消の可能性(2) 薪ボイラー 

 木材は国によってA材、B材、C材と品質と利用形態でランクされている、主に曲がりなどの形状からA材は製材、B材は集成材や合板C材はチップとしてボードや製紙などで利用しよう考えられている。
これは木の根元から梢まで全ての素材を用途に合わせて 利用できる環境を整備したいという思惑からこんな等級をつけている。

 木にとっては迷惑な話なのかもしれないが、実際山では切り捨て間伐で随分の材が捨て置かれている、林地残材というやつでほとんど未利用だ、製材工場にも製材した後の残材が処理しきれないほどある、しかし全てC材というわけでもないところが問題。

 

 薪ボイラーの燃料はこの残材あるいはC材の活用を促進させる可能性がある、しかし忘れてならないのは木材の利用範囲をUPさせることが前提、あくまでも製材した残り部分であり、林地で玉切りした残りの梢などの材ということで、いわゆるバイオマスありきではない。

 もう一つの視点は資源循環だ、地元の残材(C材)を家庭の薪ボイラーに供給するネットワークができればエネルギーの地産地消が進む。
 もっと面白いのは、燃焼後できる灰の活用、農業との連携だ。
 例えば焼畑農業では、焼き払った後の灰がきっと作物の収穫になくてはならないもの、とすれば薪ボイラーの灰も農家で有効利用できるかもしれない、そうなれば本来の資源循環に近づく。