春立つ 完成内覧会のご案内
時ノ寿・Standard・木組の家の、第2軒目”せがいの家?”の完成見学会を開催します。
・2月18日(土)〜19日(日)
・午前10:00〜午後4:00
・内覧会案内
・map
今回は「NPO法人 時ノ寿の森クラブ」との共催です。
時ノ寿・Standard・木組の家とは、時ノ寿材を使用し、木(大工)と土(左官)をStandardとする木組みの家。
”家づくりを住まい手に取り戻せ”と住まい手参加の家づくりとしては4軒目。
住まい手参加の家づくりは、契約書に判をを押して、しばらくして「はい!ご注文の家ができました」と、車を注文するように気楽な家づくりでないことは確かです。
ですから、完成したからといって、直ぐに喜びを味わえないかもしれない”「終わったか」が実感かもしれない。
喜びは住んでからジワットやってくる、和室で友人と酒を酌み交わしている時、壁の下地の荒壁付けを思い出したり、木部の塗装のムラ発見した時、どこを担当するか女房とすったもんだした思い出だったり。
小さな仕事の一瞬一瞬が家づくりの記憶を豊かなものにしてくれる、日々、語りぐさとして家族の関係を深めてくれる。
そんなことを語りかけてくれる完成内覧会です、時間があったらきてね!
同時開催:徳川浩・徳川小牧の陶芸展も開催します。
浩氏の黄瀬戸焼き、小牧市の可愛い陶芸品をお楽しみください。
徳川浩氏の黄瀬戸大壺
徳川小牧さんの作品
土間(三和土)叩き参加しませんか。
2月11日(土)、12日(日)に”時ノ寿・standard・木組の家”で土間に三和土の叩きをやります。
無性に土を叩きたい人、仕事上のストレスを抱えている人、女房と冷戦状態の人など大歓迎。
今回の三和土はサバ土+石灰+苦塩をまぜて叩く予定です。
ところで三和土に苦塩をいれるのはなぜだろうか。
”しかし、私は美しい三和土の土間を見るたびに大相撲の土俵を思い出す、言うまでもなく土俵には、大量の塩が撒かれる、清めのためである……”「日本の家:TOTO出版」建築史家の中川武氏
三和土は、単に土間床をつくる為に土を使う以上に、三和土で仕上げることにより、新しい住まいを祓い清め、魂を込める儀式に他ならないのではないか。
これで土叩きます。
M邸
T邸
場所 菊川市堀之内地内(菊川駅より北500m) Map
連絡先 mail:info@shimiau-arc.jp 電話:0537-27-0576(日中) 携帯:090-3301-6145(夜間)
レーゾンデートルは信頼
現代の複雑な社会では、何事も外部に依頼しては物事が前に進まない。
他人の運転する電車に乗る、店で食事をするなどなど、日常的に見知らぬ人に生命や、財産を預けることだらけだが、それらの行為は信頼を前提にしないと前に進めない。
でも、信頼は自明ではなく、互いの努力と精緻なシステムの存在なくしてはありえない、が、私たちはそんな努力やシステムの上に乗っかった便益を当然のこととしてを享受している、蛇口をひねれば水が出るごとく。
一方、精緻なシステムで信頼が保証されているのではなく、たまたま旨くかみ合って辛うじて成り立っているのかもしれないという不安はいつもつきまとう、例えば、福島第一原発の事故は、その危うさを垣間見せた。
特に食の世界では、知らない人が作るより、見知った人が生産した方がいいと考えて人が増えても不思議でない。
地産地消は、地域の資源の活用と共に、そのことが安心を買う所以だろう。
僕の本職である建築、特に住まいのことに目を転じると、HEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)、スマートハウス、スマートメーターなどITを利用した機械仕掛の住まいが、新たに住宅産業に参入したメーカーも交えて百花繚乱のごとく花盛り、百花繚乱と言えば聞こえいいが、どちらかというと玉石混交の方が正しい。
創エネ、省エネ、エコと心に気持ちよく響くキーワードのオンパレードだが、そこに人さえも機械仕掛けでコントロールしようという鎧が見えてしまい興ざめだ。
技術を駆使した機械仕掛のシステムがいかに脆いかは原発事故で証明済みだろう。
”時ノ寿・Standard・木組の家”は産声を上げて2年目に入る、今年が勝負の年。
”時ノ寿・Standard・木組の家”のレーゾンデートルは言うまでもなく、住まいて、山、施工者(職人)、設計者の信頼を前提としたパートナーシップによる家づくりです。 地域が有する人的、物的資源のポテンシャルを最大限に発揮したい。
どうぞご支援ください。
一陽来復
冬至は昼が一年で一番短い日で、太陽が一番衰える日であるが、一方この日を境に太陽は再び復活に転じる日でもある。
一陽来復は中国の諺で、中国では太陽がまたよみがえる日であるとされている。
日本は失われた10年を経て、10年ほどデフレから抜け出せない、今、底にある経済が復活する日は来るのだろうか。
経済のグローバル化における産業の空洞化、社会保障の制度疲労や規制緩和の先送りが、ここにきてどうにもならない状況で、野田政権は、税と社会保障の一体改革とかいって消費税の増税をもくろむが、穴のあいたザルでは、増税分も税と社会保障の一体改革どころか、どこかの既得権益者に流れるだけではないかとい危惧が頭をかすめるし、デフレ化の増税では経済へのダメージが大きくなってしまう。
また65歳定年制はいっそう若者の雇用を危機にさらす可能性があり先が見えない。
こんな時期、復活に転じるそのポイントはなんだろうか、経済のグローバル化の対応と規制緩和という意味でTPPの推進。
制度疲労が経済を疲弊させている意味で既得権益、利益誘導団体の解体、今や電力の独占状態の解消は一陽来復への力強いメッセージになるだろう。
と勝手に綴ってみました。
一陽来復を祈って。 2012年正月
一陽来福のお守りは千葉山・智満寺のゆうづうの御守り。
中国の諺では一陽来復で再びよみがえる意味で”復”なっているが、千葉山では日本的に”福”を当てている。
年惜しむ
今日は2011年最後の一日、年惜しむ一日、各自各様の年惜しむ一日となっただろう。
なることでしょう。
12月16日に秋葉山奥宮で火妨守護、家内安全を祈願して火防祭が執り行われた、奥宮の本殿は秋葉山の頂上付近にあり、風を遮るものがなく、祭祀を執り行う神官も参拝者も遠州の空っ風をもろに浴びての火防祭だった。
秋葉神社は防火の神様、いずれも軻遇突智(かぐつち)をまつる。
軻遇突智と言えば日本書記では、
”伊弉冉尊、火神(軻遇突智)を産む時に、灼かれて神退去りましぬ。故、紀伊の国の熊野の有馬村に葬りまつる。……”とある。
一方古事記では出雲の比婆山だ…。
また軻遇突智は火を生み出す恵みをもたらす神として、鍛冶や陶芸・陶器に関わる人々の信仰も集めてもいる。
秋葉山は、古くは、火伏せの神をまつる修検道の聖地だった、強い霊力を持つ神として信仰を集めた。
国文学者にして民族学者の折口信夫氏は、日本の神々には二つの系列があると述べているが、もともと地方神(国つ神)であった秋葉の神々は、大和王権が権力を確立する課程で、大和の神々(天つ神)のパンテオンに再編されたのだろう。
秋葉山の火防祭は午後10時から始まり、本殿で神官達による祓い清めが執り行われた後、神楽殿で神楽が奉納された、それらに先立ち神楽殿前の広場で天筒花火が奉納され、参拝者の喝采を浴びた。
その場を共有した誰をもが、火妨守護、家内安全、無病息災を祈り、年の瀬を惜しんだ。
エネルギーの地産地消の可能性(3) 薪ボイラーの燃費
薪ボイラーを3回に渡り取り上げた。
1回目は愛知に視察した薪ボイラー。
2日目はC材の活用と資源循環。
3回目の最後は、一回目に普及の鍵はコストと薪の供給と指摘したが、そのうちのコストを計算してみた。
下表が1)薪ボイラーを使用した時の光熱費、給湯だけの使用で1000円/月、床暖併用で1,380円/月(冬季の4ヶ月)となり、給湯は調理と切り離せないから調理(ガス)と併せて、それぞれ5,240円/月、2)5,620円/月(冬季)となった。
されに、それ以外のエネルギー消費(照明、冷房、換気、家電)を合算した光熱費は、 11,924円/月、12,304円/月(冬季)となった。
これなら、薪の供給体制が整えば十分に普及に値する価格ではないか、一日3回ほど薪をボイラーに突っ込む手間があるので手を汚したくなというお嬢様は無理かも。
コスト計算で悩んだのは薪、安過ぎては山から出てこないし、高すぎてはC材の活用という趣旨に反してしまう、パルプ用は3000円/トンで引き取るらしいから、この値段をベースに、損益分岐点を4000円/トンで算出した。
1)薪ボイラー:N-220NSB(エーテーオー(株))
2)厳密には床暖用の熱媒を部屋に送るためにモーターが必要だが、その電力消費は無視し3)計算過程や計算の数値の根拠は→こちら
4)薪ボイラー以外の電力の根拠は”時ノ寿・Standard・木組の家”の暮らしのエネルギーによる。